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特定非営利活動法人アートマネージメントセンター福岡

business

社会包摂事業social inclusion programs

我々は2011年より地元の実演家と共同で、
元ホームレスなど社会的弱者に向けた
コミュニケーションワークショップを実施してきました。

近年、文化芸術の社会包摂性が認識されていますが、
当法人の取り組みはその先駆けとして評価され、
国内外の様々な場所で事例報告等をおこなってきました。

「障がい者、高齢者、LGBTQ、ホームレス、子育て中の方など、
様々な理由で社会とつながりづらいと感じている人々が、
芸術文化に参加する機会により、生活の質が向上したり、
社会的孤立の防止や社会参加につながるはずである」という信念をもって、
社会包摂のための活動に取り組んでいます。

01facilities

文化施設での取り組み

指定管理者として関わる下記の施設において、ワークショップ等を実施しています。

SAWARAPIA 福岡県立ももち文化センター
www.momochi-palace.net/attempt/1/
県内小学校特別支援学級、
県内特別支援学校での演劇・ダンス等ワークショップ
障がいを持つ高校生以上の方へ向けた
演劇・ダンス等ワークショップ
県内外で表現活動をおこなうグループの発表の場
「PEOPLE ART PERFORMANCE」公演
ぽんプラザホール
pomplazahall.jp
いろんな「ちがい」と共に
演劇を創ってみるプロジェクト

02approach

社会的弱者の自立支援に関する
舞台芸術からのアプローチ事業

Message

最初にこのような事業を福岡で始められないかと思った時の光景を、
私はできるだけ忘れないように心がけています。

私たちの普段の仕事場は、演劇やダンスが公演されるホールや劇場です。
お客様をお見送りして、福岡の中心部からかなり田舎の自宅に帰る私にとっての
ホッとするいつもの帰宅時間でした。

2009年の冬。今ではすでにピカピカになってしまった博多駅の以前の建物の前に、
段ボールをいくつも持った私と同年代から更に年上のたくさんの男性が、
駅前に大勢集まっていました。

そして23時を過ぎた途端、
皆自分にとっての心地よい場所に向かって一目散に急ぐのです。

私と同じ、今日眠る場所に向かって。
私には演劇しかできないけれど、彼らと何かを共有できないかと思って、
調べたり聞いたりする中で 現在実施中のこのようなカタチの事業になりました。
そしてこれはこれからもどんどん変化していくのだと思います。社会の変化とともに。

演劇やダンスや音楽や美術がみんなの心を動かすために存在しているのであれば、
きっとこの取組も、今現在の日本という国にいる
ちょっと生きづらくなってしまった私たちに対して少し生きやすくなる
手助けとなれば良いなと思っています。

AMCF代表 糸山裕子

About Approach社会的弱者の自立支援に関する
舞台芸術からのアプローチ事業とは

社会的弱者に対して、それぞれの専門分野を持つ多様な人々がもっと関心をもって関わる社会を目指して、 演劇を使ったコミュニケーション講座を開講しています。

日本におけるホームレス等への自立支援は、支援の方法が即物的な第一段階(食物・住居・医療の提供)を経て、 第二段階(生活に必要な知識の提供・就労相談→就労・メンタル面でのサポート)状態にあると感じています。

しかしこの第二段階のサポートについては、第一段階で深いかかわりを持ち献身してこられた方々に力だけでなく、 もっと幅広い分野の多様な人々が自分の持っている得意分野を活かして積極的に支援するという態度を示すことが、 社会的弱者当事者の心を開き、社会の中で自立しようとする意志を持つ手助けになるのではないかと考えました。

舞台芸術の一般的な手法である各種ワークショップを実施することで、 その手法の大きな主題である人間関係のコミュニケーション技術を習得し、人々のつながりの中から、 本来の人間的充足感を感じる市民となり自立を確実なものとしたい。 更にホームレス等社会的弱者の人権を認識しやすくするようなシンポジウムや公演、公開ワークショップ等を実施して、 無関心となりがちなこの問題に一般市民の目をむけるきっかけをつくりたいと考えています。

Works実施実績

実施内容 場所 助成団体
平成23年度(2011)
「演劇ワークショップ」開催
2011年8月-10月 第1クール
2011年12月-2012年1月 第2クール
2012年2月-3月 第3クール
1クール内に、4〜5回実施
福岡市就労自立支援センター トヨタ財団
地域社会プログラム
平成24年度(2012)
「演劇コミュニケーション講座」
2012年5月-7月 第4クール
2012年8月-10月 第5クール
2012年11月-2013年1月 第6クール
研究会を各クール終了時に開催
※研究会とは、ファシリテーターや職員等による事業紹介を兼ねた勉強会です
6月 COCOROOM(大阪市)視察
福岡市就労自立支援センター トヨタ財団
地域社会プログラム
平成25年度(2013)
「演劇コミュニケーション講座」
2013年4月-6月 第7クール
2013円7月-8月 第8クール
2013年9月-11月 第9クール
2014年1月-2月 第10クール
事業検証に、古賀弥生氏(アートサポートふくおか/活水女子大学)が参画
福岡市就労自立支援センター AMCF 自主財源
平成26年度(2014)
「演劇コミュニケーション講座」
2014年3月-5月 第11クール
2014年6月-7日 第12クール
2014年9月-10月 第13クール
2014年12月 第14クール
2015年2月 第15クール
状況に応じて、1クールを3回、または4回に変更
福岡市就労自立支援センター 年賀寄付金配分
社会福祉増進
平成27年度(2015) 「演劇コミュニケーション講座」 抱撲館福岡 ファイザープログラム
心とからだのヘルスケアに関する
市民活動・市民研究支援

programプログラム紹介

『演劇コミュニケーション講座』プログラム

全体の目的 想像力に特化したコミュニケーションを体験し、
社会生活の中で活かす視点を手渡す
共通テーマ 「人は、ひとりひとり違うという面白さを知る」
各回のテーマ
  1. 1共通点と違いを想像する
  2. 2受信に注目して伝え合う
  3. 3言葉を選択し、発信する
  4. 4話し合いを通して、一つの考えをつくる
  5. 5視点をかえて、価値を見出す
  6. 6会話を通して、つながりを共有する

facilitatorファシリテーター紹介

山田恵理香プログラムリーダー / ファシリテーター
山田恵理香

演出家、演技指導者。1995 年より福岡を拠点に、シンガポール・中国・韓国など東アジアを中心に活動。「お祭り演劇」を好み、野外劇や街頭演劇の企画・演出の他、フェスティバルディレクターとしても活動している。 国内外の演劇祭への招聘公演やプロデュース公演の演出も多数。俳優育成や演劇普及活動にも力を注ぎ、ワークショップ事業の進行役や市民ミュージカルの演出も行う。
また、ドラマコミュニケーションの講師として教育現場をはじめ公民館や職場のコミュニティにまで幅広く活躍中。2005年利賀演出家コンクールにて優秀演出家賞受賞。空間再生事業 劇団GIGA 所属。一般社団法人日本演出者協会九州ブロック代表。

五味伸之俳優 / 演出家 / ワークショッププランナー
五味伸之

「記憶とのつきあい方」をテーマに演劇活動を行う。
新聞劇、朗読劇、お化け屋敷演劇、プレイバックシアターなど多様なアプローチで表現の可能性を探求。韓国・香港・中国・シンガポールなどアジア各地での上演経験をもつ。
夢野久作文学館(仮)の企画運営や、視覚障害者に漫画体験を届ける漫画朗読劇の実施など、作品と社会との接点を意識した活動にも注力している。
障害の有無を問わず多様な背景をもつ人々と創作を行うよりそう演劇ワークショップを毎月開催中。異なる感覚との出会いを大切にしながら、表現の共有と創造の場づくりに取り組んでいる。創作活動と並行して、就労支援現場における表現指導など、教育・福祉の分野にも携わっている。

ファシリテーター 古賀今日子
ファシリテーター 田坂哲郎
ファシリテーター 幸田真洋

newspaper新聞報道

2014年1月28日 毎日新聞 日刊 掲載
2014年3月25日 朝日新聞 日刊 掲載
2015年4月14日 西日本新聞 日刊 掲載